37歳で初めての出産から1ヵ月が経ったころ、産後うつになりました。
産後うつ体験談を、下記について書いています。
- 産後うつになった原因
- 産後うつの症状
- 病院の先生の所見
- どう克服したのか
この記事では、「自分は産後うつなのかも?」「他の人はどういう症状になったの?」などが気になる方へ向けて、わたしの産後うつになった原因と、症状を書きました。
病院へ行ったらどのような診断だったのか、薬は飲んだのか、どんな言葉が励みになったのか、などを書き留めていますので、参考になったら嬉しいです。
先に書きますが、産後うつからは抜け出しました。
0歳後半には、自宅の設計(産前は設計事務所勤務でした)をするまで、元気になりました。
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産後うつの原因
実家から自宅に戻ってから、保健師さんの訪問の際に言われたことです。
とお話してくれたことが、今でも印象に残っています。
わたしの産後うつは、様々な要因でなりました。
- 精神的ショック(母の大病)
- 睡眠不足
- 初めての出産・育児
- 貧血
- 恥骨の痛み
- 休息の下手さ
これらの症状をひとことでまとめると、ホルモンバランスの乱れ。
出産は誰でも、体にダメージを負います。心も大きな衝撃を受けます。
睡眠不足だって、寝ようとしても眠れないから辛い。
誰でも産後うつになる可能性はありますよね。
そして産後うつは「自分のせい」でなるものじゃないです。
産後うつの症状
出産後~1ヵ月の不調
- 不眠
- イライラ
- 貧血
- 恥骨の痛み
出産直後の不調は上記のような状態がありました。
体が基本つらい
産後1ヵ月間は産褥期間ということで、里帰りをして実家で
「水仕事など家事はしなくていいよ」と、両親に気づかってもらっていました。
実際のところ、立ち上がって歩くだけで精一杯でした。
自分で痛みがなく歩けるのは15分間くらい。
びっくりするくらい弱体化
結局のところ産後1ヵ月間、あかちゃんが泣くと、昼間はほぼ両親が抱っこしてくれていました。
とにかく、体を起こしているのがつらかったです。
『あかちゃんを60代の両親にずっとみてもらうのも申し訳ない』
という気持ちはあるのですが…。
赤子が泣くと
本当に、これしか考えられませんでした。
メンタルも悪化
- 眠れない
- すぐにバテる
- 激しく疲れる
- やっていけるのか不安
ガルガル期なんて名前も聞きましたが、イライラすると止められなく、母親と喧嘩もしました。
やりたい気持ちに全然ついてこれない、動けない体に悲しくなりました。
今思えば、感情の起伏が激しくて、ホルモンバランスの乱れに振り回されていました。
産後1ヵ月を過ぎて
産後1ヵ月を過ぎたら床上げと言って、布団も敷きっぱなしにせず片づけて、起き上がって家事も出来るようになる。
…という様なのですが、わたしの状態は変わらず。
時々、開き直ってごろごろしてみたのですが、やっぱり両親の目が気になって、すぐ起き上がりました。
起き上がっては、『つらいなー…』とぼんやりしていました。
精神状態の悪さが目立つようになりました。
母親の病気
母の病気はガンで、発覚したのは出産直後。
わたしは1ヵ月検診が終わったあと両親から告げられました。
(それまでは伏せておこう、と気づかってもらっていたのです。…が、何となく気づいていました)
転移は無く、手術をすれば大丈夫だという話でした。
10年前にも、父がガンになったこともあり、自分では受け止めているつもりでしたが、今思えばショックでした。
もちろん、一番辛かったのは母親です!
母の入院スケジュールも決まり、『早く動けるようにならなきゃ…』と焦る思いがありました。
後から思えば、焦りは精神状態をどんどん悪くしていたなと思います。
結局母の入院前に、赤子を連れて実家から戻りました。
自分の体調
1ヵ月検診が過ぎても、体調は完全回復した訳ではなく。
夏だというのによく微熱を出して、体は熱かったり、
かと思えば冷え冷えと寒気を感じたりしていました。
気持ち
常に落とし穴の中から、遠い明るい世界を眺めているような、まっくらな気持ちがありました。
スーパーに母と2人で出た時、ふっと元の自分が帰ってきたような感覚になることがありました。
そういう時、スーパーのカゴを持っていても、あまり重く感じず。
赤子から、少し離れただけでホッとしてる自分に気づきました。
婦人科を受診しました
1ヵ月検診が終わり、実家から自宅へ戻る日が近づいた頃、赤子を産んだ産院の婦人科を受診しました。
婦人科の先生に話していいのか解らなかったけど、自分の精神状態を話しました。
不安に襲われること、不眠の事も。
が、そんな混乱している自分の状態も見てもらおう、気持ちを言うことはしてみよう、と自分の現状を話しました。
『こんなひどい状態になってしまうのは、自分だけじゃないの…?』
と思うと、少し気持ちが軽くなりました。
処方された薬と診断
そして薬を出してもらいました。
漢方薬でした。
他にも漢方の種類はあるから、合わなかったらまた来てね
ここで、うつではなくブルーと言われたことで、また気持ちがスッと晴れました。
些細な事ですが、『わたしの精神状態って、ブルー程度?』と。
10代の頃、友人と「今日なんかブルーだわ」と言ってた、あの程度なのか。
とすこし軽く思えたのです。
今考えてみても、当時の自分が果たして産後うつではなかったのか?
…正直わかりません。
ただ、とても悪いと思っていた精神状態が、思ったより軽い名前をつけてもらって、ほっとしていました。
そして、漢方というのも安心しました。
母乳ではなくミルクだったので、薬は飲めるのですが…。
精神安定剤とか睡眠薬とか、強い薬には抵抗感がありました。
出された薬はちゃんと飲む
漢方薬は自宅(ワンオペ)に行ってから、辛くなったら飲もう。
と、もらってすぐには飲みませんでした。
『自分はまだ薬に頼らなくても大丈夫だ』と思いたかったのです。
『気合でなんとかなるんだ、私の状態はそんなに悪くないんだ』と。
漢方とは言え、やっぱり精神の薬を飲むことに抵抗がありました。でも、間違っていました。
その2~3日後に状態が悪くなりました。いよいよ辛くなり、漢方薬を服用したらスッと効きました。
急激に効くものではない、ゆっくり体質改善していく薬、と聞きましたが、
- 落とし穴にいるような暗い気分
- ずっしりと動けなくなる疲労感
これらが急激に少なくなり、自分自身が帰ってきたと思いました。
不調と動ける日を繰り返しながら、動ける状態が増えてきています。
漢方薬を出してくれる婦人科は限られている
札幌に戻ってきてから、薬が切れそうになりました。
実家に里帰りするまでは通っていた産院に、電話で相談したら
「産後ブルーについては、心療内科に行ってください」
と言われました。
「体調面での検査はできるけど、心理的なケアは行っていない」…と。
出産した産院では、先生がすぐ漢方を処方してくれたのもあって
と思っていたので、やや面喰いました。
近所の産院にも何件か問い合わせましたが、3件くらい続けて同じようなことを言われました。
問い合わせる中で、街なかの産院に漢方に詳しい先生がいると教えてもらい、
受診するとすぐに漢方薬を処方してくれました。さらに疲労回復の別の薬も。
産科でも、産後ブルーのケアをできるところ、漢方薬を出してくれるところは、限られているんだな、と思いました。
もし、お近くに思い当たる婦人科が無ければ「漢方+婦人科」「クリニック+漢方」などのキーワードで検索してみることをおすすめします。
該当するかな?という病院があれば、電話で自分の状態を診てもらえるか、確認したほうが無駄足になりません。
産後うつかも?と思ったら相談する病院
まず産院に電話
私は1ヵ月検診の後、さらに2週間経ってから受診しましたが、つらいと感じたらすぐ掛かったほうが良いと思います。
実感として、産んだ病院は、産後も手厚く診てくれます。
漢方が得意な婦人科
漢方・東洋医学を売りにしてる婦人科も、検索・行ける範囲の産院に問い合わせの電話をしてみるなど、検討してみて下さい。
漢方って産後の存在としてはあまり一般的ではないのかも、と今回の事で思い直しました。
看護師の友人も「漢方って専門分野だからね~」と言ってました。
心療内科
前の方に心療内科には抵抗があると書きましたが、漢方を出してくれる産院に出会う前、予約を済ませ行くつもりでした。
心療内科も評判のいい所は順番待ちで、すぐにはかかれなかったのです。
ご自身の状態によっては、心療内科に行くのが近道の場合もあります。
まず病院で一度相談してみて下さい。
生活する上での心がけ
わたしが人から言われて、心が軽くなった言葉です。
先輩ママから、うつ状態になった私にくれたアドバイスです。
「適当でいいじゃないですか。キッチリ3時間おきに授乳とか、産院だけでいいですよ。
あと泣いたらミルクだってすぐあげてましたよ~。
あかちゃん太りましたけど、動くようになったら細くなりました。問題なかったです」
当時の産院での教え通りにしていた私からは目から鱗でした。
頭がガチガチになってたんだなぁ、と気づかされました。
こちらも先輩ママから。
『周囲に大変な思いをさせていて…』という思いで無理もしていましたが
「もっと甘えて、頼っていい時期だと思う~」
と言われました。
甘え上手、感謝上手で過ごすといいと思います。
友達から。
札幌に戻ってからそう言い、心配しておかずを持参して様子を見に来てくれました。
この友達は独身の女性ですが、わたしが同じ立場だったころ、ここまで産後の状態の友人を気遣ってあげられなかったです…。
その後も、ランチに連れ出してくれたり、何かと助けてもらっています。
あと、旦那さんにハグしてもらうと、ストレス解消になります。
脳内物質が出るので、リラックスする神経回路が開かれるそうですが、難しいことはナシにしても試してみる価値ありです。
産後、責任感でガチガチになっているので、甘えてみて下さい。
こんな感じで、わたしの産後うつ体験談を書いてみました。
お読みくださってありがとうございました。
もし今ツラい思いをされていたら、少しでもヒントになると幸いです。