給湯器(ボイラー)の設定温度、何度がベストなのか気になったことはありませんか?
ここでの「最適」とは、給湯器の劣化を抑え、さらに光熱費の節約にもつながる、そんなバランスの取れた温度設定のことを指します。
給湯器は高価な設備のひとつ。万が一故障して交換となると、数十万円もの出費になることもあるため、なるべく長く使いたいですよね。もちろん、光熱費を抑えられたら、それも嬉しいポイントです。
結論からお伝えすると、給湯器の設定温度は「50度」がちょうど良いんです。
なぜ50度が最適なのか?
私自身、以前は一番低い32度に設定して使っていたのですが、ある時ふと50度に変えてみたところ、驚いたことに1ヶ月の光熱費が下がったんです。
1年前の同じ月で比較
・2024年6月:9,049円(48㎥・単位料金118.42円)
↓
・2025年6月:7,801円(36㎥・単位料金123.24円)
1,200円安くなりました。
わが家は一戸建て、エコジョーズで都市ガスです。
「50度にしたら給湯器の負担が増えて、むしろ高くなるんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、実はそこには水栓(蛇口)の仕組みが関係しているんです。
混合水栓の仕組みをうまく使うのがポイント

混合水栓とは、一つの吐水口(蛇口)から、水とお湯を混ぜて出すことができる水栓のことです。
水とお湯を混ぜてちょうど良い温度にする役割を担っています。
この混ぜる機能は、「サーモスタット機能」として多くの混合栓に搭載されていて、給湯器と違って電気やガスはいりません。
つまり、給湯器がわざわざピッタリ32度のお湯を作らなくても、50度くらいの熱めのお湯を一度作っておいて、混合水栓で水と混ぜて調整する方が効率的なんですね。
この機能を活かさずに、給湯器だけで32度のお湯を出そうとすると、かえって給湯器の仕事量が増えて負担が大きくなってしまうんです。
給湯器には50度のお湯をしっかり作ってもらって、そのあとの温度調整は蛇口に任せる。これが、効率よく使うコツです。
50度設定にして良かったこと
実際に50度に設定してから、日常の中でたくさんのメリットを感じるようになりました。
- しつこい油汚れが落ちやすい
グリルやフライパンの汚れも、50度のお湯をかけるだけでスッと落ちやすくなりました。 - 洗濯物のつけ置きにも◎
今まで落ちにくかった汚れも、少し熱めのお湯でしっかり落ちるように。 - 食器洗いに便利
夏場は水で十分ですが、油汚れが多い日は50度のお湯を部分的に使い分けられるのが便利です。 - 調理の下処理にも使える
こんにゃくの臭み取りや、野菜の下ゆでもラクにできるようになりました。
野菜がよみがえる「50度洗い」も、この設定なら簡単に試せます(私はまだですが…)。
さらに、給湯器の負担を減らせるので長持ちしやすくなり、光熱費の節約にもつながるのは、とてもありがたいポイントですよね。
注意しておきたい点
ただし、ひとつだけ気をつけたいことがあります。
それは、あなた以外の人がお湯を使う場合です。
一人暮らしの方は問題ありませんが、ご家族と暮らしている場合や来客がある時は、うっかり高温のお湯が出てしまうと「熱っ!」となることも。
50度のお湯でやけどをすることは少ないですが、「ちょっと熱めだから気をつけてね」と声をかけてあげると安心です。
それ以外は、むしろ快適に使えるようになると感じています。
住宅の仕様にも合っている設定温度
最近の住宅では、浴室のカランに「給湯器の設定は50度にしてください」といったお勧めが貼ってあることも多いようです。

実は、我が家もそうだったのですが、ずっと気にせずに41度で設定して使っていました。
ところが、実際に50度にしてみたら、光熱費が明らかに変わったので、「もっと早く試しておけばよかった…」と思ったほどです。
シャワーも快適に使えるように

シャワーでは50度に設定すると熱い思いをしそうで怖かったのですが、赤~青の温度調整を真ん中の位置にしておけば、適温のお湯が出てくるため心配するようなことはありませんでした。
以前は給湯温度を41度で設定していたのですが、冬はぬるく感じることがありました。
お湯と水を混ぜるタイプの混合栓なので、赤100%にすると今度は若干水圧が下がってしまいます。
でも、50度設定にしておけば、カランがしっかりと水と混ぜてくれて、シャワーの温度も安定します。お風呂タイムがもっと快適になりますよ。
おわりに
給湯器の設定温度を少し見直すだけで、毎日の暮らしがちょっとラクに、そして経済的にもうれしい変化があるかもしれません。
もし「うちの設定どうだったかな?」と気になった方は、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
この情報が、あなたの快適な暮らしに少しでもお役に立てばうれしいです。