解放感があって、明るくて、空間に変化もついて…と、憧れる吹抜けですが
意外と知らないデメリットもあります。
吹き抜けが音が響く理由と、最近の家の事情。
設計で気を付けたいことと、住んでからの心構えについてご紹介します!
吹き抜けはなぜうるさいのか
吹き抜けは、音を吸収するものがほとんどないので、物音が響きやすくなっています。
図面では「1階」「2階」と離れていても、2階で吹き抜けに接する部屋は、1階の音がすぐ隣にあるという位、聞こえます。
たとえばリビングに吹抜けがあり、吹き抜けに面して2階に勉強部屋があるとしたら、
お母さん同士でお話している声が、子供の部屋によく響きます。
空気の通り道を確保するためなんですが、ドアーの下端が(少しですが)空いているので、音が通るんですね。
対策①設計でできる吹き抜けの音対策
まず、設計段階で心構えとして覚えてほしいことがあります。
吹き抜けのある家は、開放感がありますが、音も抜けていくものだということ。
家族の音を感じ、姿は見えなくてもお互いが何をしているのか、気に掛ける装置だということです。
1. 吹き抜けの腰壁上に建具を入れる
プランを崩さずに、吹き抜けの腰壁に建具を入れます。
写真でいえば、腰壁の木笠木から天井までの開放してる所です。
完全にふさいでしまうより、解放感もあるのが利点です。
デメリット
・コストが建具のぶん上がる
・引き違いを入れると、解放できる面積が半分になってしまう
・引き込み戸にするなら、戸を引き込む壁の確保が可能なプランでないとできない
空気層は防音効果が高いので、独立した廊下を挟めると違ってきます。
2. 2階の音が気になりそうな部屋の壁に防音する
プランを崩さず、音が気になりそうな部屋の防音性能を強化する方法です。
石膏ボードは一般的に片側1枚しか貼らないんですが、音対策に片側2枚の両面で計4枚にし、グラスウールを充填する方法があります。
壁の石膏ボードは、天井までなのですが小屋裏まで貼ると更に〇
木造共同住宅の、世帯を分ける壁にしている施工です。
デメリットは施工費が上がること、ドアーはどうしようもないことです。
またここまでの措置をした例は、ほとんど聞いたことがありません。
対策②吹き抜けのある家の住まい方
隣同士に部屋がある、という認識を家族で共有することです。
ダイニングに吹抜けがあれば、キッチンの水の音も上に2階の接している部屋に響きます。
遅く帰ってきたら、キッチンの水栓はシャワーではなくストレートに切り替えて使う、など少しの配慮が必要です。
最初から「そういうものなんだね」という意識があるのと無いのでは、大違い。
そもそも吹抜けが必要なのかな、という所まで考えることもできます。
雑談:わが家の場合
うちもダイニングに吹き抜けがあり、2階には主寝室と子ども部屋が面しています。
住み始めたころは、わたしが2階で2歳の子どもと先に寝ていて、遅くに帰ってきた夫のテレビの音にイライラするということもありました。
その頃の名残で、今でもわたしが先に寝ていると、夫はヘッドフォンでテレビを見ています。
それでも、家族が何をしているかわかる家にしたい、と話して建てた家なので割り切ってくれてるようです(ありがたいです)。
吹き抜けの性格
- 解放感がある
- 音も響く
- 家族が何をしているかを音で感じられる
- 静かにしたい時でも音がする
吹き抜けの音問題は、生活音の他にも、「ホームシアターを導入したら他の部屋にいた家族から苦情が…💦」なんて話もありました。
プラン段階で音の問題は想像しにくいので、考えるきっかけになれば幸いです。
それでは、今回はこのへんで!
ではでは~
吹き抜け問題のよくある悩み、寒さについて👇
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